練習グリーンでは、何でもない距離。
ところが本番になると、急にカップが小さく見える。
そんな距離、ありませんか?
私の場合は、70cmくらい。
1mもありません。
練習グリーンなら、それほど怖い距離ではない。
ところが本番で70cmのパーパットが残ると、「これは入れたい」
いや、「これは入れなきゃ」と思ってしまいます。
そして、そう思えば思うほど怖くなる。
なぜ同じ70cmなのに、練習と本番ではこんなに違うのでしょうか?
70cmが怖いわけではなかった
考えてみると、不思議なことがあります。
同じ70cmでも、ダブルボギーのパットなら、私はほとんどプレッシャーを感じません。
もちろん入れたいですよ。
でも、「絶対に入れなきゃ」とは、あまり思わない。
ところが同じ70cmがパーパットになった瞬間、話が変わります。
せっかくパーオンした。
アプローチでうまく寄せた。
長いファーストパットを70cmまで寄せた。
「よし、あとはこれを入れてパー」
そう思った瞬間、たった70cmが妙に長く感じる。
ということは、私が怖がっているのは70cmという距離ではないのかもしれません。
怖いのは、その70cmに付いている「意味」なんじゃないでしょうか。
「入って当然」が一番怖い?
2mのパットなら、外すこともあります。
もちろん入れたいけれど、外したからといって、
「なんで2mが入らないんだ!」とまでは思いません。
ところが70cmは違います。
入って当然。
自分の中に、そんな感覚があります。
だから、
「これを外したらもったいない」
「この距離でボギーにはしたくない」
「さすがにこれは入れないと」
と考えてしまう。
まだ打ってもいないのに、頭の中ではすでに結果の話をしています。
考えてみれば、これも変な話です。
私がこれからやることは、70cm先へボールを転がすこと。
それだけのはずなんですけどね。
私の場合は右に押し出す
では、プレッシャーを感じた70cmで、私はどんなミスをするのか。
感覚として多いのは、右への押し出しです。
「入れたい」
「外したくない」
そんな気持ちが強くなると、いつものようにストロークしているつもりでも、結果としてフェースが開いたのか、体が止まったのか、ボールはカップの右へ。
もちろん技術的な原因はいろいろあるのでしょう。
でも面白いのは、ダブルボギーの70cmでは、そこまで怖くないことです。
距離は同じ。
パターも同じ。
グリーンも同じ。
打つ人間も同じ。
違うのは、
「このパットを入れたら何打なのか」だけ。
それなのにストロークまで変わってしまう。
ゴルフって、本当に面白いですよね。
月例では「OK」がない
短いパットについて考えるとき、競技ではさらに事情が変わります。
月例では基本的にOKはありません。
70cmでも50cmでも、自分でカップインさせなければホールアウトできません。
普段の仲間とのラウンドなら、「それOK!」と言われるような距離でも打つ。
そして、こういう短いパットが18ホールの中で何度も出てくる可能性があります。
70cmのパーパット。
50cmのボギーパット。
微妙に曲がりそうな1m。
スコアカードには全部同じ「1打」として記録されます。
ドライバーで250ヤード飛ばしても1打。
70cmを右に押し出しても1打。
分かってはいるんです。
分かっているんですけど……
70cmの1打って、悔しいんですよね(笑)。
だったら練習グリーンで70cmを練習すればいい?
答えは簡単に見えます。
「短いパットが怖いなら、スタート前に練習すればいいじゃん」
確かにその通りです。
でも、私は練習グリーンでショートパットをそれほど多く練習していません。
理由のひとつが、練習グリーンって、結構混んでいるから。
特に人が多い時間帯に、既存のカップを使って70cmのパットを何球も繰り返すのは難しい。
自分一人のグリーンではありませんからね。
他の人もロングパットを打ったり、いろいろな方向からカップを狙ったりしています。
だから私は人が多いとき、グリーン上にある小さなゴミなどを目標にストロークすることがあります。
カップじゃなくてもいい。
「あそこへ真っすぐ転がす」という練習です。
考えてみれば、カップじゃなくても練習できる
これ、改めて考えるとショートパットにも使える気がします。
70cm先に小さな目標を見つける。
そして、そこへボールを打ち出す。
カップインしたかどうかではなく、狙ったところへ真っすぐ打ち出せたか。
それを確認する。
もちろん実際のグリーンには傾斜があります。
ラインを読む必要もあります。
でも、パターでボールを狙った方向へ打ち出すという部分は同じです。
むしろ私の場合、本番の70cmで必要なのは、「絶対に入れる!」という気合いより、いつも通り狙ったところへ打ち出すことなのかもしれません。
70cmを「入れる」のではなく「打つ」
短いパットになると、どうしても結果を考えてしまいます。
入った。
外れた。
パーだった。
ボギーになった。
でも、それはボールを打ったあとの話です。
ストロークする前にできることは、ラインを決めて、そこへボールを打ち出すことだけ。
だったら70cmのパーパットでも、「これを入れなきゃ」ではなく、「ここへ打ち出そう」くらいでいいのかもしれません。
練習グリーンで小さなゴミを目標にストロークするときと同じです。
その先にたまたまカップがある。
それくらいに考えられたら、もう少し楽に打てる気がします。
難しいのは70cmを入れることじゃないのかもしれない
70cmという距離だけを考えれば、決して難しいパットではないと思います。
でも本番では、その70cmにいろいろなものがくっついてきます。
「これを入れればパー」
「外したらボギー」
「この距離は入って当然」
「さっきも短いのを外した」
そんなものを全部背負わせたら、70cmだって難しくなる。
だから必要なのは、70cmを入れる練習だけではなく、70cmをいつも通り打つ練習なのかもしれません。
ダブルボギーパットなら普通に打てる。
練習グリーンなら普通に打てる。
だったらパーパットでも、同じストロークをすればいい。
……それができれば苦労しないんですけどね(笑)。
次に70cmのパーパットが残ったら、「入れなきゃ」ではなく、「決めたところへ打ち出すだけ」そう考えて構えてみようと思います。
たった70cm。
でも、その70cmに何を考えるかで、ゴルフはずいぶん変わるのかもしれません。
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