のぶたです。
アマチュアゴルフでは、「3パットをすると、その悔しさを次のホールまで引きずってしまう」とよく言われます。
- 3パットを次のホールまで引きずってはいけない
- ミスを次のティーショットへ持ち込まないことが大切
- 3パットから大叩きの連鎖が始まる
こうした話は、ゴルフ雑誌でもラウンド後の反省会でも、何度となく聞いてきました。
私自身も、集計する前は完全にこの意見に賛成でした。
短いパットを外した3パット、パーオンしたのにボギーになった3パット、ファーストパットを大きくオーバーした3パット。
こうした3パットのあとは、グリーンを離れても気持ちがざわついています。次のティーグラウンドに立っても、「さっきの3パットのせいで、なんとなく集中できていない」と感じることがあります。
そのため、集計前の予想はこうでした。
3パット後は悔しさを引きずるため、次のホールのパー以上率は下がり、大叩き率や3パット率が上がるはず。
自分の感覚では、ほぼ確信に近いものがありました。
ところが、実際に2025年と2026年、合計84ラウンド分のデータを並べてみると、この予想は見事に外れていました。
84ラウンドの3パット後を調べてみた
今回調べた条件は、次のとおりです。
- 2025年:54ラウンド
- 2026年:30ラウンド(8月時点の途中経過)
- 合計:84ラウンド
- OUT・INなどのスタート位置を補正し、実際にプレーした順番に並べ替え
- 各ラウンドの1番目から17番目までを対象
- 18番目は次のホールが存在しないため除外
- 比較対象となるホール間:1,428区間
- 次のホールを確認できる3パット:124回
- 3パットは「そのホールのパット数が3以上」と定義
- 大叩きは「ダブルボギー以上」と定義
今回見ているのは、3パットしたホール自体のスコアではありません。
3パットしたあと、その次のホールで本当にスコアが悪くなっているのかを調べました。
まずは2026年の30ラウンドから
2026年は比較対象510区間のうち、次のホールを確認できる3パットが43回ありました。
| 直前ホール | 次がパー以上 | 次がボギー | 次がダボ以上 |
|---|---|---|---|
| 3パットあり | 44.2% | 41.9% | 14.0% |
| 3パットなし | 44.5% | 38.3% | 17.1% |
3パット後43回の内訳は、次のとおりです。
- パー以上:19回
- ボギー:18回
- ダボ以上:6回
パー以上とボギーを合わせた「ボギー以内率」は86.0%でした。
集計前は、3パット後の大叩き率がもっと高く出ると思っていました。
しかし、実際は、
- パー以上率はほぼ同じ
- 大叩き率は3パット後の方が低い
という結果です。
正直、最初は集計を間違えたのかと思いました。しかし、数字を確認しても結果は変わりませんでした。
ここで、「今年はたまたま3パット後に切り替えられていただけかもしれない」と考え、2025年のデータも調べることにしました。
2025年の54ラウンドでも崩れていなかった
2025年は比較対象918区間のうち、次のホールを確認できる3パットが81回ありました。
| 直前ホール | 次がパー以上 | 次がボギー | 次がダボ以上 | 次ホール平均 |
|---|---|---|---|---|
| 3パットあり | 44.4% | 39.5% | 16.0% | +0.65 |
| 3パットなし | 41.6% | 41.7% | 16.7% | +0.78 |
2025年も、3パット後に大叩き率が増えている様子はありませんでした。
次のホールの平均オーバー数も、3パット後の方がわずかに少ない結果です。
ただ、これを「3パットをすると次のホールが良くなる」と解釈するのは違うと思います。
注目したいのは、2025年と2026年のどちらでも、3パット後にスコアが悪化していなかったことです。
今年だけの偶然かと思って前年まで確認しましたが、結果はほとんど変わりませんでした。
2年間合計では84.7%がボギー以内
2025年と2026年、合計84ラウンドをまとめると、次のようになりました。
| 直前ホール | 対象 | 次がパー以上 | 次がボギー | 次がダボ以上 | 次ホール平均 |
|---|---|---|---|---|---|
| 3パットあり | 124回 | 44.4% | 40.3% | 15.3% | +0.73 |
| 3パットなし | 1,304回 | 42.6% | 40.5% | 16.9% | +0.78 |
3パット後124回の内訳は、
- パー以上:55回
- ボギー:50回
- ダボ以上:19回
でした。
パー以上とボギーを合わせると105回です。
105回÷124回=84.7%
3パット後の84.7%が、次のホールをボギー以内で終えていました。
3パットしなかった場合と比べると、
- パー以上率は3パット後の方が1.8ポイント高い
- ボギー率はほぼ同じ
- 大叩き率は3パット後の方が1.6ポイント低い
- 次ホールの平均オーバー数も、3パット後の方がわずかに少ない
という結果です。
ただし、両者の差は小さく、統計的にも明確な違いは確認できませんでした。
したがって、今回の結果をまとめるなら、次の表現が最も正確だと思います。
3パット後の方が良いとは言えない。しかし、3パット後に崩れているとも言えなかった。
次のホールでも3パットする割合は8.9%対8.9%
もう一つ、分かりやすい数字がありました。
次のホールでも3パットした割合です。
- 3パット後:8.9%
- 3パットなし後:8.9%
小数点以下1桁まで、同じ8.9%でした。
「一度3パットすると距離感やタッチが狂い、次のグリーンでも3パットしやすくなる」というイメージを持っていました。
しかし、少なくとも私の84ラウンドでは、そのような3パットの連鎖も確認できませんでした。
引きずっているのはスコアではなく記憶なのかもしれない
ここからは数字だけでは分からない部分なので、あくまで私なりの考察です。
3パットは印象に残りやすいミスです。
- 短いパットを外した
- パーオンしたのにボギーになった
- ファーストパットを大きくオーバーした
- スコアカードにパット数の「3」が残る
こうした悔しさが強く残るため、「次のホールまで引きずった」と自分の記憶の中では感じているのかもしれません。
しかし実際には、3パット後の84.7%が次のホールをボギー以内で終えていました。
気持ちの中では引きずっていても、スコア上は自分が思っている以上に切り替えられていた、ということなのかもしれません。
ただし、これはラウンド中の心理状態を記録したデータではありません。現時点では、あくまで一つの可能性です。
3パット後は慎重になっている可能性もある
もう一つ考えられるのは、3パットをしたあと、無意識のうちに次のホールで慎重になっている可能性です。
- 次のティーショットでは無理をしない
- これ以上崩したくないと思う
- ボギーでもいいと考える
- 一度気持ちをリセットする
- 普段以上に丁寧にプレーする
このような変化があれば、大叩きの連鎖を防いでいてもおかしくありません。
3パットをした直後だからこそ、「ここでさらに崩してはいけない」と考え、いつもより安全な判断をしている可能性もあります。
ただし、実際の狙いや心理状態を記録したわけではないため、これも仮説の域を出ません。
3パット後の方が良いとは言えない
ここまでの結果を見ると、「3パット後の方が良い」とまで言いたくなります。
しかし、そう結論づける前に、今回の分析の限界も整理しておきます。
- 3パット後は124回で、3パットなし後の1,304回とは比較する母数に大きな差がある
- ゴルフ場や各ホールの難易度は同じではない
- 3パットした距離や内容は記録していない
- 短いパットのミスか、ロングパットの距離感のズレかは区別していない
- 次のホールでの心理状態や狙い方は記録していない
- 各指標に統計的な明確な差は確認されていない
- この結果を、すべてのアマチュアゴルファーへ一般化することはできない
したがって、この記事から、
- 3パットをすると次のホールが良くなる
- 3パットがスコア改善につながる
- アマチュアは3パットを引きずらない
とは言えません。
今回確認できたのは、あくまで次の事実です。
私の2025年と2026年の84ラウンドでは、3パット後に大叩きや3パットは増えていなかった。
次のホールも崩れると決めつける必要はない
私は集計前、3パット後のスコアは当然悪くなっていると思っていました。
しかし、2年間のデータを見ると、3パット後の84.7%はボギー以内でした。
気持ちの中では悔しさを引きずっていても、実際のプレーでは、自分が思っている以上に切り替えられていたのかもしれません。
3パットをなかったことにする必要はありません。
反省することも、同じミスを繰り返さないように考えることも必要です。
ただ、3パットをしたからといって、次のホールまで崩れると決めつける必要もありません。
3パットをしたときに本当に怖いのは、次のホールのスコアではなく、「ここから崩れる」と自分で決めつけてしまうことなのかもしれません。
みなさんは、3パットした次のホールまでミスを引きずっている感覚がありますか。
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