1.ドライバーを曲げると、すぐ取り返したくなる
のぶたです。
ティーショットを林や深いラフへ曲げた瞬間、頭の中で何かが動き始めます。
せっかくのパー4なのに。ここからグリーンを狙わないとパーが取れない。木の間を抜ければ、まだ間に合う。低い球なら打てそうだ。そういえば以前にも、似たようなショットが成功したことがあった気がする。
冷静なときなら選ばないはずのショットが、ミスをした直後だけ「いける気がする」に変わります。
私だけかもしれませんが、おそらく多くのアマチュアゴルファーに、身に覚えがあるのではないでしょうか。
2.ティーショットのミスは、もう取り返せない
どれだけ考えても、曲げたティーショットを次の一打でなかったことにはできません。
それなのに頭の中では、ティーショット前に思い描いていたパーオンやパーを、まだ守ろうとしてしまいます。
しかし、状況が変わった時点で、そのホールの計画も変える必要があります。
ティーショット前はパーを狙う。ドライバーを曲げたあとは、まず安全な場所へ戻す。そのあとで、ボギーに収める道を考える。
これは「パーを諦める」という後ろ向きな話ではありません。
ダボ以上を防ぐために目標を設定し直すことも、スコア管理の一部だと私は考えています。
3.怖いのは、ミスそのものよりミスの連鎖
ドライバーを曲げただけなら、まだ一つのミスです。
しかし、そこから無理にグリーンを狙うと、木に当たってさらに林の奥へ行く、深いラフからボールが出ない、狭い隙間を狙って枝に当てる、無理な体勢で振って別のミスをする、アンプレヤブルやペナルティにつながる、といったことが起こり得ます。
もちろん、いつも必ずこうなるわけではありません。
ただ、私自身は、一つのミスを取り返そうとして二つ目、三つ目のミスを重ねることのほうが、結果としてスコアへの傷を大きくしていると感じています。
タイトルでは「OBより怖い」と書きましたが、OBそのものを軽く考えているわけではありません。OBならペナルティがあり、打ち直しなどの処置が必要になります。
一方、ボールが林の中に残っていると、「まだ打てる」「うまくいけば取り返せる」という選択肢が残ります。
その選択肢があるからこそ、感情のまま無理な一打を選んでしまう。そういう意味では、私にとって「取り返そうとする一打」は、OBとはまた違う怖さがあります。
4.林から横へ出すのは、1打を捨てることではない
林から横へ出すと決めた瞬間、「1打を無駄にした」「何も前進していない」という気持ちになることがあります。
しかし、安全な場所へ出せれば、次のショットを打ちやすい状態へ戻すことができます。
フェアウェイへ戻す。次のショットでグリーン付近へ運ぶ。アプローチとパットでボギーを狙う。少なくとも、ダボ以上へ傷が広がるのを防ぐ道は残ります。
横へ出す一打は、スコアを諦めるショットではありません。
次の一打を簡単にし、大叩きを防ぐための大切なショットだと、私は捉えています。
5.「出すだけ」でも止める場所まで決める
ここが、この記事で一番伝えたいところです。
林からグリーンを狙わず、横へ出すと決めたからといって、それだけで安心してはいけません。
「出すだけだから」と思って強く打ちすぎると、フェアウェイを横切って反対側のラフへ行く、反対側のバンカーへ入る、傾斜でさらに転がる、次のショットがハザード越えになる、といった別のトラブルを作ることがあります。
例えば、グリーンを狙うのを諦めて、横のフェアウェイへ出すことにしたとします。
判断自体は冷静だったのに、「出すだけだから」と安心して打ったボールが思った以上に強く入り、フェアウェイを横切って反対側のバンカーへ。林からは脱出できたものの、今度はバンカーショットが残ってしまいます。
これでは、安全策を選んだつもりが、別のトラブルを作っただけになってしまいます。
だからこそ、出す方向だけでなく、ボールをどこへ止めるかまで決める。
安全策を選ぶだけでなく、その安全策を丁寧に実行することが大切だと思っています。
6.成功した「奇跡の一打」だけを基準にしない
アマチュアゴルファーにも、林の中から木の間を抜き、グリーン近くまで運べた成功体験があると思います。
その一度の成功が強く記憶に残り、
前にもできたから、今回もいけるかもしれない
と考えてしまいます。
一方で、木に当てて大叩きした記憶は、「今回は運が悪かった」で片づけがちです。
大切なのは、一度の成功だけを基準にしないことです。
同じショットを何度打っても成功できそうなのか。失敗した場合、ボールはどこへ行くのか。その失敗を受け入れられる状況なのか。
成功したときの最高の結果だけでなく、失敗したときの最悪の結果まで考えて判断したいと思っています。
7.リカバリーショットの前に確認したい3つのこと
私が林や深いラフから打つ前に、なるべく確認するようにしていることは、次の3つです。
1.確実に打てる方向と出口はどこか
最初からグリーン方向だけを見るのではなく、木を避けて安全に脱出できる方向を探します。
2.ボールをどこへ止めるか
木を抜けた先に、バンカーや深いラフ、傾斜などがないかを確認します。
「林から出す」だけで終わらず、次のショットを打ちやすい場所へ止めることを考えます。
3.ボギーでよいと切り替えられるか
パーを無理に取り返そうとせず、まずはダボ以上を防ぐことを優先します。
この3つは、それぞれ「出口」「止める場所」「目標スコア」に対応しています。
グリーンへ近づけることだけが、よいリカバリーではありません。次の一打を打ちやすくすることも、立派なリカバリーだと思います。
8.取り返すのは、次の一打ではなく残りのホール
一つのホールでボギーを打っても、残りのホールでパーを取る機会はまだあります。
しかし、無理なリカバリーでトリプルボギー以上になると、ラウンド全体に焦りが広がります。
次のホールでバーディーを狙いたくなる。ティーショットを強く振る。ピンだけを狙う。そして、さらにミスを重ねる。
私の場合は、そんな連鎖につながることがあります。
1打をその場で取り返すことより、気持ちとスコアの傷を次のホールへ持ち越さないことのほうが大切です。
18ホールあるのですから、取り返す機会はその一打だけではありません。
9.トラブルからボギーで収めたら「ナイスボギー」
ティーショットを曲げたあと、無理にグリーンを狙わなかった。安全に出す方向を決めた。止める場所まで考えた。次のショットでグリーン付近へ運んだ。そして、最後はボギーで収めた。
そういうホールなら、スコアカードに記録されるのは同じ「ボギー」でも、その中身は違います。
パーを逃しただけのボギーではなく、ダボやトリプルボギーを防いだボギーです。
そんなときは、大声で叫ぶわけではありませんが、心の中でこう思いたいですね。
ナイスボギー!
このように受け止めることができれば、ボギーへの不満を次のホールへ持ち越しにくくなる気がします。
もちろん、すべてのボギーが「ナイスボギー」というわけではありません。あくまで、トラブルから冷静に立て直せたときの話です。
10.ドライバーを曲げた後こそ、その人のゴルフが出る
ナイスショットのあとは、誰でも前向きに次のショットを打てます。
差が出るのは、思いどおりにいかなかった直後です。
感情のまま取り返しにいくのか。状況を受け入れて目標を変えるのか。出す方向だけでなく、止める場所まで決めるのか。ボギーで収めることを成功と考えられるのか。
ここに、スコアをまとめる力が表れるのだと思います。
ドライバーを曲げたことが、そのホールのスコアを決めるわけではありません。曲げたあとに何を選ぶかが、本当の勝負です。
無理に取り返そうとせず、最後にボギーで収められたなら、それは立派なナイスボギーだと思います。
次にティーショットを曲げたとき、皆さんはその一打ですぐ取り返そうとしますか。それとも、次を打ちやすい場所まで考えてリカバリーしますか。
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